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家具だって

  • 執筆者の写真: 丸山拓也
    丸山拓也
  • 4月28日
  • 読了時間: 3分

お世話になっております!

丸山工務店 丸山拓也です!


お客様から住まわれているお家と同い年のテーブルの修理の相談をいただきました。


見た目は塗装の剥がれが見られるものの総無垢材なのでとてもしっかりしています。



天板は無垢板を繋いで幅広い板にする『幅はぎ』という方法で作られていました。



素材は全て広葉樹(硬い家具向きの木)で高級アンティーク家具の雰囲気を感じます。


お悩みとしては、幅はぎの継ぎ目が空いてきてしまっていて力の入れる場所によっては外れてしまいそうだとのことでした。


確かに席を立つ時には頼りにしてしまいがちなテーブル。


車のタイヤのローテーションのように向きを変えたりすればテーブルに力をかけた時の負担は分散されますが、なかなかそこまで考えての使用はできないものです。


今回は幅はぎの弱点である両端のはね出し部分が負担に耐えきれず継ぎ目から裂けてしまっていました。


裏側から留められている数本のビスでもたせてありましたがグラついていている状況。


お客様からは直せるかどうか分からないから判断はお任せしますと言っていただきました。


30年以上お客様と寄り添ってきたテーブルですから、まだまだ現役でいて欲しいのでなんとかします!と返事をしました。


という気持ちが先行して後に引けず失敗してしまったこともありますが。。


まずは組み方を把握します。


思っていた通りのものだったので安心したものの、年代物との対峙アルアルの『金物が錆びついている問題』が発覚して緊張感が増します。


慎重にオイルを使ってビスを外すことに成功して両端の天板の分離ができました。


あとはタイトボンドを多過ぎず少なすぎず塗布して固定して完了!のはずが、仮に合わせてみると板同士の付きが悪い。


製作当時はピタリと付いていたでしょうに。。


木は生きている。ということをこういう時に思い知らされます。


カンナ掛けでクセを取りつつ、付ける相手側の凸凹に合わせていきます。


削りすぎたらまた付きが悪く隙間になってしまうので念入りに確認をしながら。


内心バタバタでしたがなんとか無事に修理を完了できました。


お客様は喜ばれていて早速そのテーブルでお茶をいただきまして、良いもの(愛着のあるもの)を長く使い続けられるようにできた安堵と達成感に浸れました。


高級家具は格安家具との差額が大きくてすぐに決断できるものはないかと思いますが、家族や家と一緒に成長していけるものとしていける一点ものであり、少しのメンテナンスで使い続けることが可能です。


それは家においても同じことだと思っています。


イニシャルコストで差が付いてはしまいますが、メンテナンス性や劣化対策を考慮してある家は大きな負担なく経済的に快適に住み続けられます。


劣化が早い家では表面だけでなく建物内部にも影響が出てきてしまうこともあります。


価値観は人それぞれではありますが、家づくり計画を長期的に考えられるのであれば答えは出てくるかと思います。


地場の小さな工務店ですから手の届く範囲の方たちだけを幸せにしていくだけで手一杯ですし、その気がない方を無理やり力説して振り向かせようとすることはできません。


小さなことであっても共感してもらえるお客様の存在がとても励みになった出来事でした。



最後まで読んでいただきありがとうございました!


群馬県太田市で高気密高断熱、自然素材と耐震構造の住宅の丸山工務店。心も身体も健康になれる『MARUな暮らし。』を提案します。

 
 
 
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