質と量
- 丸山拓也
- 10月7日
- 読了時間: 4分
お世話になっております!
丸山工務店 丸山拓也です!
応援に来てもらっている大工さんとも、配線工事に入ってもらっている電気屋さんともたまたま上がった話題。
仕事の質。
現場作業における永遠の課題なのかもしれません。
早く丁寧にすることが理想ではありますが、そこへ達するには高い熟練度が必要になります。
ある方からは、ゆっくりやれば誰だってキレイに納められるもんだと教わりました。
僕の一世代前の方たちは仕事は見て覚えるもんだ!という環境の中叩き上げられてきました。
僕はといえば、それは教えるのが苦手な人が多かっただけであって、弟子を育て上げられて初めて一人前の大工といえるもんだという考え方の兄弟子の元で技術を磨いてきました。
性格上丁寧にやりすぎてしまうのですが、兄弟子は早さを重視して手直しがあるくらいならゆっくり丁寧でも良いという考え方でした。
仕事を覚えてきたあたりからは早さでいくのか、丁寧さでいくのか別れてくるかと思います。
早さを取れば今日はこんなに捗ったぞという達成感があり、丁寧さを取ればキレイに仕上げられたぞという達成感がある。
どちらも大事なことですが、なかなか両立するのが難しい..
先日お会いした60代の大工さんは無駄な動きがなく、僕の一手二手先が見えているようでした。
そんな経験値の違いを知って思ったことは、段取りを常に頭に入れていて作業に集中しながらも次の作業のことを考えられているようでした。
言葉にしたら簡単そうかもしれませんが、技術と経験の結晶がそこに集約されている職人の最高峰の業なんじゃないかと思えるほどです。
どちらかに偏ってしまえばその結晶は歪になってしまってしまいます。
伝統技能の名工となれば話は違ってきますが。
逆の立場になってみて、自分が応援に行った時にはどんな評価をされているのだろうかと気になりました。
もちろん今の自分の力を全力で出してはいますが、評価は人それぞれなので自己採点なんて当てになりません。
続けて声がかかるようになれば嬉しいですし、お手伝い先のチームの方々と仲良くなれたり、仕様がわかってきたら役に立てているかなと思えるものです。
回りくどいようになってしまいましたが、今回なにを言いたかったのかといえば、これなんです。

電気屋さんの若い担当さんのお仕事。
換気扇の排気の穴を先行して開けてもらい、工事中に雨風が入らないようにテープを張ってフタをしてもらうのですが、アートのようにキレイだったので撮らずにいられませんでした。
ちょうど彼も社内で早さと丁寧さの派閥ができてしまっていると聞きました。
早さ重視の方と組むと雑だったり手間を抜いたりして早く終わらせようとするので調子が狂ってしまうとのこと。
自分らしい仕事を見つけながら頑張っている姿に惚れ惚れしてしまいました。
キレイな配線だけでなく、どこを通していけばいいかを長寿命住宅という目線で考えてもらえることがとても嬉しかったです。
二十代からそこまで考えられているなんて頼もしいなと思いながら気持ち良く現場は進められています。
お客様の現場見学、打ち合わせは不定期に、自由に対応しています。
お客様は絵を描き、書道も極めている方です。
作品一つ一つに思いが込められているし、それは一筆に気持ちを入れているからこそのことなんだとお聞きしました。
それは家づくりでも同じく、自分が作業することには自分らしくお客様を思う気持ちを込められたものでありたいと考えています。
組み上げ方、釘の留め方等々、何百工程もある小さなもの全てに気持ちを宿せます。
丸山工務店の家づくりはとにかく早く現場を上げる必要はありません。
構造計画通りに組んで金物を取り付けて、断熱材は欠損のないように一枚一枚入れていきます。
気密シートや防水処理は長期的に劣化したり機能低下が起きないように考えながら施工しています。
その積み重ねで何十年先もいい家が続いていくのだと信じています。
早く丁寧な仕事を目標に、これからも授かってきた技術を磨いて自分らしい仕事を見つけていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
群馬県太田市で高気密高断熱、自然素材と耐震構造の住宅の株式会社丸山工務店。心も身体も健康になれるMARUな暮らし。を提案します。
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