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石屋とわたし

  • 執筆者の写真: 丸山拓也
    丸山拓也
  • 3月31日
  • 読了時間: 3分

お世話になっております!

丸山工務店 丸山拓也です!


母の実家は代々続いている石材店です。


今は親戚の中でも一番僕と似ていると言われる叔父さんが経営しています。


先代の祖父母が現役時代にはアルバイトでお世話になりました。


その頃から現場仕事が気持ち良く楽しく感じていたのを覚えています。


現場での祖父母とのお茶休みで和み、早起きが苦手で朝ご飯を抜いてしまって腹ペコな昼ごはんにもらうおばあちゃん握り飯は格別でした。


いしやのじいちゃん、いしやのばあちゃん。


今でも展示の石たちや道具を見ると当時を思い出します。



叔父さんが手一杯のときに依頼が入るようになった納骨。


もう10年以上になります。


代々続く石屋さんはお客様が多いので太田市内外の御寺にお世話になってきました。


それぞれの宗派だとかはよくわかっていませんが、檀家さんたち(その御寺にお墓を持つ方)への配慮が行き届いていて気持ちの良く仕事させてもらえる御寺がありました。


足元は石畳や舗装、砕石敷で整えられていて雨でぬかるむことがありませんし、庭木は珍しい形をした葉を持つものや鮮やかな花木で庭園のような雰囲気です。


そして広大な敷地にも関わらず、お手入れが行き届いているんです。


そんなお寺さんですからお墓の配置は京都の碁盤の目のように整備されていて、クランクだらけだったり行き止まりになることがありません。


まるで高級住宅街のよう。


お世話になってきた方やその先代が眠り、その方たちと繋がりを感じて心のよりどころにもなるもの。


コンセプトも理念もお聞きしていませんが、当たり前のことのように檀家さん家族への感謝と尊敬が浸透してくるようです。


大袈裟かもしれませんが。



今回の納骨は雨の日だったのですが、休憩所の東屋で雨宿りもできるというもてなし力の高さに驚きました。


そして極めつけはこちら。


手桶とひしゃくが綺麗に並んでいるだけでなく、埃や雨水が入らないよう考慮されているではありませんか。


必要最小限で実用的な設計にうっとりしてしまいました。


間接的とはいえお得意様だからと褒めちぎってしまいましたが、一度お世話になっただけでここまで印象に残ったということは事実です。


この御寺が大事にしているものがわからずとも伝わってきたのは、なんのための整えなのかがしっかり固まっているからこそなのかなと。


好き勝手の計画ではここまでのことを感じられません。



それは自分にも言い聞かせられること。


まだまだ途上にあるものばかりのことは、これからつくっていくにあたって思いの程で雲泥の差ができるはずです。


わかる人にはわかること。


その鋭い感性を持った方であれば詰めの甘いところ、無計画なところはモヤモヤするでしょうし、言っていることとやっていることが合点していてそれが言葉にも形にもできている評価をしてもらえて初めて成就することになります。


またしっかり考え直さなければと気付く機会にできたのは、この未熟者!!と仏様から喝が入ったからだったのかもしれません。


またこの御寺に来る時には自分の点検ができる気がします。


そのときに前へ進めていると思えるようにこれからも自己研鑽に励んでいきます。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

 
 
 

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